コンドームの正しい使い方

(Morbidity and Mortality Weekly Report, USA, 1988 を参考にした.)


1.ラテックスコンドームを使うこと。天然ゴムコンドームはHIVおよび他のウイルス性STDに対する防御力が弱い.

2.直射日光を避け,低温で乾いた場所に保管すること.

3.コンドームの包装が破れている場合,あるいは古いコンドームはつかわない.古いコンドームはもろく,べたべたし,色があせている.

4.コンドームに傷がつかないよう,注意深く取り扱う.

5.相手の性器に接触する前に装着すること(行為の途中では意味がない).

6.コンドームの先端を持ち,勃起した陰茎にかぶせる.先端に精子を貯めるための余裕を残しておくが,先端部に空気が入らないようにすること.

6.潤滑剤としては水性潤滑剤のみ使用する.石油性または油性潤滑剤(石油ゼリー,食用油,ショートニング,ローションなど)はラテックスを破損させる可能性があるので使ってはいけない.

7.殺精子薬の付いたコンドームの使用のほうが,STD防止にはより効果が期待できる.殺精子薬の腟内使用とコンドームの併用の方が防御力は高い.

8.コンドームが破れた場合は,すぐに取り替える.

9.射精後は,コンドームが陰茎から滑り落ちないように気を付ける.陰茎が勃起している間に,コンドームの根元を抑えながら腟から抜去する.

10.一度使ったコンドームはすてること.2度使わないこと.

11.コンドームの使用は性行為感染症の感染率を下げるが,完璧ではない.


性行為感染症の予防はコンドームしかない!!

1.感染しても症状が出ない.

2.感染してれば,ヒトにうつす.

3.しらないで放置しておくと,不妊症の原因にもなる.

4.かならず最初からすること.

5.オーラル・セックスでもコンドームをすること.


コンドームの使用と淋病の感染率(大里和久,1997)

性行為 オーラル 腟性交 感染率(%)
23.6
9.3
4.3

X:コンドーム使用せず,○:コンドームを使用

最初からコンドームをしないと,感染率はゼロにならない.


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