とっとり県民参加の森づくり推進事業報告 |
(この事業は鳥取県森林環境保全税の支援により実施しました) |
NPO法人 サカズキネット実行委員長 清水 俊男 |
浅井の森と谷と水の物語(パートU)
森林の荒廃が進んでいる背景はさまざまですが、国内の
林産材の品質や価値を高め需要を増大させることは、森
業及び関連産業の安定のみならず森林の持つ公益機能の
充実につながる事は言うまでもありません、「治山、治
水は国の仕事」と云われたように森林の荒廃は、国の政
策、さらには国家感の問われるところだと感じています。
一般市民にできる事は疎遠になっている森林との係わり
を持ち続ける事から始め林産材の消費のみならず理解や
関心を持つことが今できる事だと思います。
そんな思いから当県事業に応募した経緯を申し添えさせ
ていただきます。
当日の参加状況は西は境港から東は鳥取市と県下全域か
らと門戸の広い応募となり、一人の欠席もなく50名全
員が参加され関心の高さを伺い知る事ができました。
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内容を充実させるため森林文化に造詣の深い専門家や
専門職、地域の団体の皆様に特別にお願いをしました。
森林の探索では森本先生より森の植物の事、この地の
”たたら製鉄”や先達の生活の工夫等、森林組合理事
より、計画的な伐採・植林による治山、治水について、
地元の食材を生かしての山菜料理で昼食を賄って頂い
た浅井地区女性部、椎茸植菌はモチッコクラブの周到
な準備と指導で全員夢中で汗を流し、記念植樹は専門
職の講師の指導のもとで4種類13本を植え付け、椿
油は、湯梨浜町の花見地域婦人部の指導で昔ながらの
製法で油つくりを体験油を見て感動しました。
振り返ると工程が少し矢継ぎ早の感もありましたが、
この体験で森に親しみ、楽しい一時を過ごして頂けた
ならばスタッフ一同幸甚でございます。
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日程
主催者を代表し前田直前会長挨拶、つづいて鳥取県石田部長に急遽挨拶を賜り、森林環境保全税、森
づくり等の近況説明を聞く。続いて講師紹介し、森本先生、中部森林組合理事の話は後ほど聞く。
40〜50年の樹齢の杉、桧の人工林に進入すると目線には幹が映り、上を見上げると樹冠の内側がモノ
クロの複写体に見えた。林内では地元森林組合理事から専門的な話を聞く。育成複層林・列状間伐採
等の工夫により水源かん養や土砂の流出の防止、計画的な植林伐採の話を聞いた。
又、森本先生には植生に留まる事なく合理的な森の暮らし文化を聞く。
浅井農産物加工センターでは参加者の到着を待ち、浅井もちっこクラブ代表挨拶、椎茸についてと植
菌の説明を聞き参加者全員で手際よく作業に心地良い汗を流した。
これも同クラブによる周到な準備(原木の葉干し、設営、道具一式)のお蔭でした。
食材は全て地元産で、茸、オボロ豆腐、山菜おこわ、椿油の天プラ、山菜汁と実に好評でした。賄い
の一切を心良く引き受けて頂いた浅井の女性部の皆様には大変有難く感謝致します。
湯梨浜町花見地域女性部代表と、同スタッフによる昔ながらの製法と椿油のあれこれを聞く。
約1時間の工程を終えた鍋の上澄み(15m/m程度)が油である事を知らされ、手間暇を掛けた自給生活
の今昔を感じた瞬間でした。
椿油製造の中途より作業を両方に手分けをし植栽にも取り掛かった。
土壌改良、植付、潅水、支柱養生、バークマルチ敷均し、稍々地盤がかたい所もあったが参加者のテ
クニックとパワーで改善、30年後には立派な成木になる事を参加者と一緒に念じております。
各自が実成りのトチ、ホウ、ミズナラ各1本、山椿苗10本等を植え、事業記念碑を設置しました。
本谷副会長の挨拶で無事終了(解散)。
今回は参加募集に限りがあり今回応募頂いて参加出来なかった方々には次回お目にかかりたいと
思います。
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