日中共同河北省秦皇島市盧龍県砂漠化防止造林プロジェクトの背景

河北省秦皇島市盧龍県
青龍河の沿岸地域は日中共同河北省秦皇島市砂漠化防止造林プロジェクトの
実施予定地であり、その位置は北京から
200kmのところにあり、劉家営郷、藩荘鎮を含めている。
青龍河は天津市、秦皇島市の飲用水源となっており、盧龍県を貫き、長さ65kmである。
総流域面積は23,250ha。うち、開発を必要としている砂地面積は2,350ha、その中に林地635ha、耕地
620
ha、荒地と半荒地1,095haとなっている。
この数年、全県民の絶えまない努力で、
青龍河沿岸地域の砂漠化現象は抑えられたが、緑化面積不足
のため、使用されないままの砂地がたくさん残っている。そして、植物が少ないため、土地の砂漠化
と水土流失は依然として存在しており、
青龍河沿岸の生態環境が非常に脆弱になっている。

  プロジェクト実施の必要性

秦皇島は全国でも有名な観光都市で、北京の東大門、華北、東北の接合部でもあり、北方地方の重要
な交通要衝ともなっている。北京からハルビン、秦皇島までの鉄道、北京から瀋陽までの高速道路は
必ず秦皇島を通る。また、秦皇島は北京の経済区、
2008年オリンピックの会場の一つとして注目され
ている。

盧龍県は秦皇島市の西大門でもあり、河北省の重要な窓口でもある。盧龍県の生態建設が重要である
ことは言うまでもない。
青龍河沿岸地域は砂漠化が進んでいて、13,250haの地域が被害を受けている。青龍河沿岸に防風林を
作ることにより、砂嵐の被害を減らせるだけでなく、県の生態環境、農民生活環境改善、水資源の保
護、貯水、発電の正常運転、秦皇島市の飲用水の保障に重要な役割を果たすことができる。

  プロジェクト実施の可能性

プロジェクト実施地域はモーンスン気候で、光熱資源が豊富である。年間霜が降らない時期は169日、
年日照時間数は
2,764時間、年平均気温10.9、年最高気温39、最低気温-22.7℃、年間降雨量724
mmである。
雨季は7月〜9月の間で、果樹の栽培に適切である。

プロジェクト実施地域は砂地で土層が厚く、大部分は林業用地と耕地に改造された。
地下水位は
23mで、1ha当たりの食糧生産量は7,500kg以上、果物3万kgとなっている。
開発されていない荒地は砂地であり、土壌がふっくらとして乾いていて通気性がよい。
PH値は6.87.2。開発により、化学肥料を施し、ポプラのような北方樹木の成長に適した環境になる。