| カンジダ症 | 食道,気管,肺で増殖し口腔カンジダ症や食道炎を引き起こす.口腔カンジダ症はエイズ関連症候群の時期から. |
| クリプトコッカス症 | 土や鳥,ネズミの糞から検出されるクリプトコッカス菌による日和見感染症.肺炎や髄膜炎を起こす.髄膜炎では頭痛や言語障害などの自覚症状がある. |
| クリプトスポリジウム症 | 1カ月以上の下痢をともない,栄養不足,体力消耗,体重減少が起きる. |
| サイトメガロウイルス感染症 | 網膜炎を引き起こし,失明に至ることもある.食道,胃,小腸に感染すると,下痢,発熱,食欲低下が起きる. |
| 単純ヘルペスウイルス感染症 | 粘膜,皮膚の潰瘍が1カ月以上継続する.食道,直腸,気管支,肺,脳,脊髄にも進行する. |
| カポジ肉腫 | 悪性腫瘍.皮膚や粘膜に淡紅色や淡紫色で数ミリ〜1センチほどの斑点ができる.進行すると赤褐色に隆起する. |
| 原発性脳リンパ腫 | 悪性腫瘍.2カ所以上のリンパ節が直径1センチ以上に膨張し,3カ月以上継続する.発熱,寝汗,体重減少などもともなう. |
| リンパ性間質性肺炎 | 小児エイズ患者に限られる.肺胞壁にリンパ球や形質細胞が浸潤している.空咳,太鼓ばち指などが現れる. |
| 非定型抗酸菌症 | 肺や消化器に感染し,喀血や発熱,寝汗などの自覚症状がでて,重度の消耗状態になる. |
| カリニ肺炎 | 体動時の息切れ,発熱,たんをともなう咳が1〜2カ月続く. |
| 進行性多発性白質脳症 | 脳に小さな膿瘍が多数でき,視力障害,言語障害,人格変化,意識障害などの進行性の神経症状が起きる. |
| トキソプラズマ脳症 | 多発性壞死脳炎を引き起こし,けいれんや意識障害が起きる. |
| 化膿性細菌感染症 | 13歳未満の小児に起こる.ヘモフィルス,連鎖球菌などによる敗血症,肺炎,髄膜炎,骨関節炎,中耳炎,もしくは皮膚粘膜以外の部位や深在臓器の腫瘍が2年以内に2つ以上,多数あるいは繰り返して起きたもの. |
| コクシジオイド真菌症 | びまん性肺炎,肉芽腫,骨髄炎,髄膜炎が起きる.中南米の風土病. |
| エイズ脳症 | 神経障害.エイズウイルスによって直接引き起こされる脳症.認識障害,行動障害が起きる. |
| ヒストプラズマ症〈肺結核(13歳以上)または肺外結核〉 | 感染力の強いヒストプラズマという真菌によって起きる日和見感染症.肺炎を引き起こす. |
| イソスポラ症 | 腸に感染し,発熱と下痢が1カ月以上続く. |
| 非ホジキンリンパ腫 | 悪性腫瘍.悪性度の高いびまん性のリンパ腫.リンパ節以外にも現れることがある. |
| 活動性結核 | 肺以外の腸や髄膜など1カ所以上に感染したもの.CD4数があまり低下していなくても発症することがある. |
| サルモネラ菌血症 | 腸や血液に感染し,下痢や菌血症を引き起こす.発熱,倦怠感,食欲不振,体重減少などの自覚症状がある. |
| HIV消耗性症候群 | 10%以上の体重減少,1カ月におよぶ発熱,下痢.エイズウイルス感染以外に原因がないときのみ診断される. |
| 反復性肺炎 | 病原体の種類にかかわらず,反復して肺炎が起きる.1年以内に2回以上の急性肺炎が臨床上,またはX線写真上認められたときに診断される. |
| 浸潤性子宮頸がん | 子宮頸部異形成の一部は,数年〜十数年の間に,上皮内がん,微小浸潤がんを経て,浸潤性子宮頸がんに進行する. |