排尿障害


排尿障害とは?/
前立腺肥大症 / 尿失禁(女性)



 排尿障害とは?

 

1. 排尿のしくみ

  おしっこ(尿)は,背中にある腎臓(じんぞう)という所で作られる.腎臓は,左右に一個ずつあり,両方の腎臓で1日に約1リットルから1.5リットルのおしっこが作られる.腎臓で作られたおしっこは,尿管(にょうかん)という管を通って下腹部にある膀胱(ぼうこう)にたまる.

  膀胱は普通,約200から300ccのおしっこをためることができ、膀胱におしっこがたまりトイレにいくとおしっこは膀胱から尿道(にょうどう)を通ってからだの外に出る.おしっこの回数は種々の要因で変化するが,正常な人の場合,昼間(朝起きてから夜ふとんに入るまでの間)は5回〜7回,夜間(夜ふとんに入って寝て朝起きるまでの間)は0回〜1回,多くても2回である.


  おしっこを膀胱にためる働きを蓄尿(ちくにょう)機能,おしっこをからだの外に出す働きを排尿機能という.この蓄尿機能と排尿機能がうまく機能しない場合,頻尿や尿失禁といった症状が出現するその原因には


2..尿道をしめる力が弱くなる

  おしっこは,膀胱にたまる間は,尿道が水道の蛇口のように閉まって漏れることがない.しかし,この尿道を閉める筋肉の力が弱いと,咳をしたり重たい物を持った時などに漏れてしまう事がある.これを腹圧性尿失禁と言って経産婦の女性の方によくみられる.治療は,尿道の筋肉を鍛える体操と薬が中心で,ひどい場合は1時間位の比較的簡単な手術で良くなる.


3..膀胱にたまるおしっこの量が少なくなる
  

  おしっこは膀胱に200から300ccたまるとトイレにいきたくなるが,膀胱に100ccぐらいしか溜まっていないのにトイレにいきたくなる人がいる.この原因で一番多いのは,50才以上の男性にみられる前立腺肥大症という病気.前立腺は,尿道を取り囲むようにしてある臓器で精液をつくるところです.これが,大きくなると膀胱を刺激し,少ししかおしっこがたまっていないのにトイレに行きたくなる.治療は,病気が初期の段階であれば,薬でよくなり,すすんでくると手術が必要になる.


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